公演にあたって

1.趣旨

札幌は、その地名そのものが、縄文人によって名付けられた、1万年以上の歴史をもつといわれる縄文語・アイヌ語の「サッ(乾いた)ポロ(広い)ペッ(川)」という地名に由来するまちです。
古くから縄文人が住みつき、その遺跡や遺物も多く、豊平「トイ(土)ピラ(崖)」や茨戸「パラ(広い)ト(沼)」など縄文時代以来の地名が現在も日常的に使用されています。
縄文人の残した土偶・土面・壷などの縄文土製品は、全国的にも多数出土し、フランスの世界的な文化人類学者クロード・レヴィ=ストロースをして、「人間の作った様々な文化のどれを見ても、この(縄文芸術の)独創性に並ぶものがありません」と高く評価されております。
さらに、「高い精神性に貫かれた文化と世界観にこそ縄文の本質があり」「1万年もの間、戦争を行わず、命を大切にした。自然を恐れ敬い、自然との調和を図ってきた」、非常に高い精神文化も、また、縄文人の特質といわれております。
一方、このような縄文精神にもとづく縄文芸術は、世界的には余り知られておりません。
そこで、わたし達は、「縄文芸術を世界に発信するつどい」を結成し、札幌から、縄文芸術を発信してわたし達日本人の魂の深層に潜在する縄文精神の深化をはかり、昏迷する人類社会に親自然的な新しいビジョンを提供すべく、その第一弾として、札幌の各分野のアーティストが結集して、詩劇「未来からの声‐縄文の郷サッポロ‐」を上演することになりました。

2.詩劇の概要

(1) 特徴
詩と音楽と舞踊と能を縄文カラーで構成し、更に華道や書も交えて、総合芸術として止揚させ、映像や音と光、衣装などの美術的、音響的な効果とも合わせて、だれもが感動し、楽しめる舞台芸術を創造します。

(2) テーマ
物量や経済効率最優先の、巨大都市文明中心の現代が見失った、人と人のふれ合いのあたたかさや自然の恵み、生活共同体としての故郷の復権を、「未来に向かって縄文帰る」という思想と生き方で訴えます。

(3) ストーリー
昏迷の21世紀で苦悩する女主人公ラー(ファッション・モデル)が、古代の方から響いてくる縄文母神の声に誘われて、魂の原郷としての縄文世界にめざめ、自分なりの縄文モードの開発に乗りだすが、恋中であったウー(ファッション・デザイナー)の嫉妬と狂気の刃に倒れ、胎内のウーとの子と共に、縄文母神のさし招く未来の縄文世界へと帰っていきます。

3.出演者

ラー 小泉しづか(小泉のり子バレエスタジオ)
ウー 山内一豊(ダンススタジオマインド舞人)
歌唱団 平野典子、幅野由美、菅原利美、荊木成子
洋舞団 中山友紀、関口綾乃、太田麻美、高橋さやか、伊藤由紀子
大内真由、新谷美咲子、佐々木希(小泉のり子バレエスタジオ)
洋舞団 林英貴、鈴木明倫、藤本真、山田恭也、奈良井朝晴、小形祥太、
柴田哲郎、向井章人(ダンススタジオマインド舞人)
ファッションモデル 作品制作兼モデル
能舞団 照井武、吉岡稔、黒川一夫、片岡乾(札幌能楽会)
華道団 赤石知恵子、朝日幹月、青木珠蕾、朝日理光、島田宏子
平幸子、高島里川、高橋道子、千田忍
書家 山田起雲
ラーの声 田中孝子
ウーの声 金田一任志(日本俳優連合)
縄文母神の声 原子千穂子(TPS)
若い女の声 加藤愛梨(PMS)
縄文太鼓奏者 茂呂剛伸(手鼓太伸世流)
縄文琴奏者 曽山良一
ディジュリドゥー奏者 上新卓也
口笛奏者 曽山良一
能管奏者 奥田康二(札幌能楽会)
小鼓奏者 三垣雅子(札幌能楽会)
大鼓奏者 須藤賢(札幌能楽会)
チェロ 文屋治実(札幌交響楽団)
クラリネット 三瓶佳紀(札幌交響楽団)
フルート 高橋聖純(札幌交響楽団)
コントラバス 藤澤光雄(元札幌交響楽団)

4.スタッフ

作・芸術監督 原子 修(日本現代詩人会員)
演出 金田一仁志(日本俳優連合)
作曲 浅野宏之
洋舞ディレクター 小泉のり子(小泉のり子バレエスタジオ)
振付 小泉のり子(小泉のり子バレエスタジオ)
洋舞ディレクター 宏瀬賢二(ダンススタジオマインド舞人)
振付 向井章人(ダンススタジオマインド舞人)
能ディレクター 照井武(札幌能楽会)
歌唱ディレクター 三部安紀子
衣装ディレクター 水野洋子
富田玲子
坂 理
村上綏子
佐藤富美栄
華道ディレクター 赤石知恵子
朝日幹月
音楽ディレクター 浅野宏之(北海道作曲家協会)
曽山良一(ギタリスト)
照明 鈴木静悟(フリー)
映像 長畑仙太郎(SOMOKERS FILM)
音響 山口史高(パスク)
舞台監督 渡部淳一(有限会社 リズム)
制作 茂呂剛伸(手鼓 太伸世流 宗家)
上野葉子
吉田里留